知らない電話番号から着信があり、調べてみると、お花屋さん。誰かお花送ってくれたのかなって思ったら、赤ちゃんの頃からずっとお世話になってきた動物病院からでした。
ああ、まだ報告できていないのに。救急病院から連絡が入ったのかな。
動物病院からお花。お花屋さんからの電話でそれを知っただけで、涙が溢れました。
現実なんだ。と、また実感しちゃう。
お花を送ってくれる心遣いがありがたい。
うちのこ大事に診てもらっていたもの。
報告しに行かなくちゃと、思ってはいたんです。
救急病院に転院して以来なので、入院中にも近況を報告しに行こうかと考えたりもしたし、安心して信頼して通っていた病院だから、お礼と感謝も伝えたい。
でも、亡くなったと、言葉にする勇気がなくて。
うちのこと一緒に歩いた道を歩き、一緒に座ってた待合室に、いられる自信がなくて。
寂しさが押し寄せてくるんじゃないかと思うとこわい。
不安で踏み出せない。まだ、受け入れたくない。
そんな気持ちで逃げてました。
お花が届いて、ご冥福をお祈りしますとメッセージがあって。
ご冥福、か。
そうだよね。
現実を突きつけられる言葉だけど、幸せを祈る言葉。
どんな姿になっても、かわいい愛しい私のうちのこちゃん。私のそばで私が幸せにしてあげたい、と、今でもいつまでも想っている。
けど、ここじゃないどこかに、どうしても行かなきゃいけないのなら。それでも、幸せを願う気持ちは変わらないよ。どんな状況でも、どこにいても、幸せでいてほしい。
受け入れたくないけど、納得できないけれど、うちのこの幸せを、誰より願ってあげなくちゃだよね。
大好きな先生に、やさしい看護師さんに、親切な受付さんに、感謝を伝えたい。
おしゃべりが騒がしいうちのこに、いつもにっこり優しく声をかけてくれて、大丈夫だよって抱いてくれてた。私が心配なことがあると、たくさん話を聞いてくれて、アドバイスをくれて、一緒に悩んだり一緒に喜んだりしてくれた。
安心してたし信頼してた、大好きな先生です。
うちのこも、そうだったと思う。踏ん張って入りたくないって言ったことなんてないもん。名前呼ばれたら、自分でトコトコ診察室に入ってたもんね。
ちゃんと、報告とお礼しに行かなきゃ。